酵素を意識した食生活とは?
断食(ファスティング)終了後は通常通りのメニューに戻っても構いませんが、食への意識が変わっているのであれば、思いきって酵素を意識した食生活に変えてみることをおすすめします。
酵素を意識した食生活とはどういったものなのかといいますと、消化酵素を大量に消費する、消化に時間がかかるような油物、砂糖が含まれるお菓子などはできるだけ控えてください。
そして消化酵素をサポートしてくれる、生食(野菜や果物など)や発酵食品を1日の食事量の中で、【加熱食:生食・発酵食品=5:5】の割合で摂るようにしてください。
食材を選ぶ際には、食物繊維が豊富な食材や、血糖値の上昇がゆるやかな低GI値食品を意識して摂るようにすれば、排便をサポートし、太りにくい体質へと変わっていきます。
また、酵素の働きを活性化させて消化を良くする為には、【腸内環境を整える=善玉菌が優勢な状態】にしておくことも大切です。
仮に酵素の原料となるたんぱく質を摂ったとしても、腸内環境が悪ければ、しっかりと消化吸収されずに腐敗してしまい、反対に体内に毒素が回ってニキビや吹き出物の原因になることもありますので、プロバイオティクス食品(ヨーグルト)なども意識して摂るようにしましょう。
注意点として、酵素がいっぱい摂れるからという理由で、生野菜やフルーツばかり食べる方がいらっしゃいますが、それだと筋肉の元となるたんぱく質が不足することで基礎代謝が落ちていき、身体が太りやすくなってしまいます。
またテレビや雑誌などで話題の炭水化物ダイエットも同じように、過度に炭水化物(糖質)を制限してしまうと、三大栄養素の中で最初にエネルギー変換される炭水化物が不足してしまいます。
【炭水化物の不足=身体で使われるエネルギー不足】と判断した脳が、エネルギーの消費を抑えようと省エネモードに入ることで、基礎代謝は落ちていき、太りやすい体質になってしまいます。
要するに、糖質もたんぱく質も極端に減らしたりすることは、かえってリバウンドの原因に繋がることから、1日の食生活の中でバランス良く栄誉を取り入れることが大切になるというわけです。
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酵素を意識したおすすめ食材一覧
食物繊維が豊富や食材や低GI値食品などおすすめ食材をまとめておきましたので、食事を作る際の参考にして頂ければと思います。
雑穀類
玄米、雑穀米、そば、中華そば、全粒粉のパスタやパン、ライ麦パンなど
発酵食品
キムチ、納豆、ぬか漬け、酢の物、甘酒など
豆類
枝豆、大豆、豆腐、いんげん豆、高野豆腐など
ご(ごま)→種実類
ごま、アーモンド、ピスタチオ、くるみ、栗など
海藻類
わかめ、ひじき、昆布、海苔、寒天など
野菜類
葉野菜、ニンジン、タマネギ、キャベツ、きゅうり、大根、ピーマン、ブロッコリー、ゴボウ、トマトなど
果物類
リンゴ、オレンジ、イチゴ、グレープフルーツ、キウイ、バナナ、パイナップル、パパイヤなど
魚貝類
アジ、ヒラメ、タイ、カツオ、甘エビなどの刺身やサバ、鮭、ししゃも、サンマ、イワシ、マグロ、イカ、ホタテなど
キノコ類
椎茸、エノキ、エリンギ、なめこなど
いも類
さつまいも、里芋、山芋など
脂質(オメガ3系の油)
亜麻仁油、シソ油、エゴマ油など
ただし加熱調理の際には、オレイン酸を多く含むキャノーラ油やなたね油、またはインカインチオイルを使いましょう。
酵素を意識した食事を摂る際のポイント
すりおろして食べると酵素力アップ
野菜やフルーツなどは、すりおろして食べることで、細胞膜が壊されて、中に入っている酵素も活用できます。つまりすりおろしてから食べるだけで、酵素量が数倍にアップするということです。
メタボー的には、朝食に野菜やフルーツを使った酵素たっぷりのスムージーがおすすめです。
調理したらできるだけ早く食べる
野菜やフルーツなどは、切ったり、すりおろしたりした時点で酸化が進んでいきます。つまり時間の経過ともに、酵素量が減っていくという事です。
調理したら早めに、そして加熱食よりも生食から順番に食べるようにしてください。
食事の際にお酢を取り入れる
食事の際にお酢を取り入れることで、胃液の分泌を促進し、消化酵素の働きを活発にしてくれます。要するに消化を助けてくれるという事です。
また抗菌効果が期待できるので、腸内の有害細菌を減らして、腸内環境の改善にも役立ちます。
メタボー的には、お酢を使ったドレッシングをサラダなどにかけて食べるのがおすすめです。また食後に、【水:お酢:はちみつ=10:1:1】の割合で掻き混ぜると、サッパリとした飲み心地になります。
ファイトケミカルを意識して取り入れる
野菜やフルーツの中には、抗酸化作用があるファイトケミカルという成分が豊富に含まれています。
ストレスや紫外線、タバコ、食品添加物、腸内環境の悪化など様々な影響で体内に活性酸素が発生し、シミやシワ、様々な病気の原因になります。
この活性酸素を除去する為に、体内の酵素が使われるのですが、活性酸素が増えれば増えるほど、反対に酵素は不足してしまいます。
そこで体内の酵素を節約する為にも、抗酸化作用のあるファイトケミカルが豊富に含まれる野菜やフルーツを意識して取り入れることも大切です。
特にファイトケミカルは、皮やヘタの部分に豊富に含まれていますので、スムージーにするなら皮ごと使うようにしましょう。またファイトケミカルは、加熱しても失われることがありませんので、加熱食の材料として取り入れることもできます。
地中海式の食事法もおすすめ
プチ断食終了後の食生活として、地中海式の食事法もおすすめかなと思います。その理由として…
海外で地中海式の食事、低脂肪食、低糖質食のダイエット効果について、2年間比較した研究結果が発表されています。
ダイエット効果として高かったのは、男性では低糖質食、女性では地中海食が高かったようです。
ただ2年間継続できた方の割合が、地中海食が約85%、低脂肪食が約90%、低糖質食が78%と、低糖質食が最も低かったという結果になったそうです。
要するに、低糖質食は短期的にはダイエット効果は高くても、継続して続けにくいという事なので、結果的にはリバウンドする可能性も高くなるんじゃないかなと思いました。
それに比べて地中海食は、継続率とダイエット効果という両面で優れていることから、プチ断食後の食生活として取り入れてみるのもいいかもしれません。