シリカの含有量が多い食品と効率よく摂取する方法について
シリカ(ケイ素)は、土や水、植物など自然界に存在するミネラルなので、土や水と直接的に影響がある食べ物や飲み物にも含まれています。
特にシリカは植物の食物繊維を構成する主成分であることから、食物繊維を含む食べ物に多く含まれていると言われています。例えば雑穀類、豆類、海藻類、きのこ類、野菜類などの食べ物です。反対に食物繊維が含まれていない肉類にはケイ素がほとんど含まれていません。
では具体的にどういった食べ物や飲み物にシリカが多く含まれているのかを、食品別に分け100g中にシリカが多く含まれている順にご紹介しています。
穀類部門
1位:からす麦 600mg
2位:キビ 500mg
3位:大麦 233mg
4位:小麦 160mg
5位:トウモロコシ 20mg
6位:米ぬか 10mg
7位:玄米 5mg
8位:うどん(ゆで)・フランスパン 1.5mg
9位:精白米 0.5mg
魚介・海藻類部門
1位:あお海苔 62mg
2位:ひじき・あさり佃煮 10mg
3位:乾燥わかめ・はまぐり 7mg
4位:ワカメ(茎) 4.8mg
5位:メカブ 3.7mg
6位:あま海苔 3.3mg
7位:昆布 3mg
8位:あさり 1.9mg
9位:鳥貝 2mg
10位:鮭 0.2mg
野菜類部門
1位:ジャガイモ 200mg
2位:赤かぶ 21mg
3位:アスパラガス 18mg
4位:ひまわり 15mg
5位:サラダ菜・かぼちゃ 7mg
6位:いちご 6mg
7位:人参・干しわらび 5mg
8位:佃煮しいたけ・よもぎ・ぜんまい(生)・かんぴょう 3mg
9位:せり 2.5、わらび 2.5、ザーサイ 2.5mg
10位:きゅうり塩漬 2、唐辛子(乾燥) 2mg
11位以降:生ひらたけ 1.2mg、にがうり 1mg、豆腐・にんにく 0.5mg、大豆もやし・みつば 0.4mg、にら 0.3mg、ごぼう 0.2mg
果物類部門
1位:干しぶどう 2mg
2位:梨 0.06〜1.5mg
3位:メロン 1.1mg
4位:りんご 0.03〜1mg
5位:乾燥バナナ 0.9mg
6位:干し柿 0.6mg
7位:すいか 0.5mg
8位:レモン 0.1mg
9位:ぶどう 0.1mg
乳製品部門
1位:バター 1.6mg
2位:チーズ 0.9mg
3位:牛乳 0.3mg
肉類部門
1位:鶏肉・牛肉・豚肉 0.5mg
2位:鶏卵 0.3mg
飲み物部門
1位:番茶 10mg
2位:ほうじ茶・ウーロン茶 7mg
3位:煎茶・ココア 5mg
4位:紅茶 4mg
5位:抹茶 3mg
6位:麦茶 2.5mg
7位:コーヒー 0.5mg
シリカが多い食べ物や飲み物をまとめてみましたが、特に穀類のからす麦、キビや大麦、小麦、あと野菜類ではジャガイモに多く含まれていることがわかります。
ちなみにからす麦というのは、オーツ麦、えん麦とも呼ばれイネ科の越年草です。オートミールやグラノーラの主原料として使われており、ビールやウィスキーを作る際にも使われていることから、含有量は不明ですが、ビールなどにも含まれていると思われます。
シリカ(ケイ素)が多い食品でも吸収率が悪ければ意味なし?!
シリカが多く含まれている食べ物を摂ったからといって、体内で100%吸収されるというわけではないので、注意が必要です。
下記のグラフは、「あなたの健康百科」内で紹介されていた、ある食品に関する研究でシリカの吸収のされやすさが食品によって異なることが示されたという、シリカ摂取量と尿中シリカ含有量を示したグラフです。
出典:kenko100.jp
尿中シリカ含有量が多いということは、体内で腸管吸収されて、役割を果たしたり、過剰に摂取したものが、尿と一緒に排出されているわけなので、【尿中シリカ含有量が多い食品=体内での吸収率が高い食品】という目安になると思います。
このグラフで特に注目したいのがバナナです。バナナからのシリカ摂取量が多かったにも関わらず、ほとんどシリカが吸収されていないのがわかります。
反対にシリカが体内に吸収されやすい食品としましては、玄米、ミネラルウォーター、緑豆などが挙がられますが、緑豆は入手しずらく、継続して量を摂るのが困難なので、玄米、ミネラルウォーターがおすすめなのかなと思います。
効率よく摂取する為に確認してほしいポイント
雑穀類
主食が精白米なら、上記で挙げたとおり、玄米を炊いた食べるのがおすすめではありますが、調理面の手間などで困難な場合は、からす麦、キビ、大麦などが入った雑穀米や、朝食をシリアルに切り替えたり、ということであれば比較的手間がかからず、シリカが摂れるのではないかなと思います。
魚介・海藻類
ミネラル単独の吸収率は平均でも5〜6%と言われていますが、アミノ酸が多く含まれているお酢などを加えて調理することで、吸収率が高くなると言われています。お酢と相性の良いのは、ワカメなどの海藻類ですね。下記のお酢を使ったおすすめレシピをご紹介します。
海藻たっぷり☆とろろ昆布とわかめの酢の物
出典:cookpad.com
シリカ含有量が多い、ワカメ、昆布、きゅうり、あと相性に良いお酢にもシリカは含まれていますので、酢の物が食べられる方はぜひトライしてみてください。
納豆とわかめと胡瓜の酢醤油和え
出典:cookpad.com
2〜3分あればサッと作れるので、こちらもおすすめです。
あと調理をするのが面倒な方は「味付けもずく」などでもいいかもしれませんね。
野菜類
野菜類、あと果物類もそうですが、よく皮の部分の方が栄養成分が多く含まれていると言われます。これはシリカに関しても皮部分に多く含まれている可能性がありますので、よく洗うなどして皮部分も利用しましょう。
野菜には食物繊維が多く含まれていますので、ブレンダーなどで撹拌させてスムージーにしたり、すりおろしたりして摂る事で細胞膜が潰れて栄養成分も吸収されやすくなります。
またシリカ(ケイ素)は熱に強く、加熱しても栄養が壊れにくいので、柔らかくなるまで煮込んで消化吸収を良くして食べるのもおすすめです。寒い時期ですと野菜スープやおでん等もおすすめですが、可能ならシリカが出ている煮汁も摂れるような料理がベストです。
成人で1日約10〜40mgのシリカが消耗されると言われていますが、意識せずに生活をしていると、食べ物からだと1日に10mg前後くらいしかシリカを摂れていないのが現状だと思います。
ケイ素は体内で合成されず、年齢と共シリカは不足しやすくなるので、ぜひ積極的に食べ物などから摂取してください。
摂取の際に確認しておきたい事
シリカ(ケイ素)が多く含まれている食べ物を摂取すること以外に、腸内環境を整えておくことも忘れずに行ってください。腸内環境がよくないと、せっかく摂取したシリカの吸収率や働きにも影響を及ぼすかもしれません。
食物繊維が多く含まれている食べ物に多くシリカが含まれていますので、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維をバランスよく摂取するように意識しましょ。
特に水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のエサになることから、水溶性食物繊維が多く含まれる、納豆やおくらなどのネバネバ系食品、昆布やわかめなどの海藻類、なめこなどのキノコ類を一緒に摂るのもおすすめです。
シリカ(ケイ素)を効率よく摂取したいなら
これまでシリカが含まれている食べ物や摂り方についてご紹介してきましたが、継続して食事からシリカを摂取するとなると少し大変な面もあるかと思います。
そういった場合には、シリカが含まれている天然水を飲んでみては如何でしょうか。
上記の「シリカ摂取量と尿中シリカ含有量を示したグラフ」で、ミネラルウォーター(高シリカ含有)がもっとも吸収率が高いということが明らかになっている通り、天然水にシリカが溶け込んでいる状態なので、体内にもっとも吸収されやすく、手軽な摂り方であることは間違いないでしょう。
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