ピロリ菌除菌の際の注意点・副作用情報まとめ

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除菌における注意点について

医師

ピロリ菌除菌は検査の段階でも同じですが、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、慢性胃炎の罹患者意外は自費診療扱いになります。

 

なぜ、ピロリ菌を排除することが効果的なのに保険の適用範囲にならないのでしょう。これは菌の薬への耐性や受ける側の健康状態や体質といったものが伴っていない観点にあるからとの見解が持たれています。

 

実際に統計によると、ピロリ菌の保持歴が長かったり、特定疾患と言われる胃潰瘍や十二指腸潰瘍などを持たない方、高齢者への除菌などに副作用の発症率が高まっているからです。

 

特定疾患の場合、症状を改善していくうえで服用する薬が効かなくなってしまったり、重複する薬の飲み合わせが悪くなってしまうため、ピロリ菌の排除に対する緊急性が高まっているのです。

 

実際に処方される薬も複数ありますので、かかりつけの医療機関でどのような内容のものを処方しているかきちんと調べる必要があります。

 

また、検査段階でのトラブルも報告されています。除菌後の判定を受ける必要がないと思っている方。呼気試験法で陽性の場合に内視鏡下による再検査が必要なことを知らない方など。

 

金銭面にも大きく関わってきますので、きちんと検査の説明を聞き、事前にわからないことは尋ねるようにしておきましょう。


副作用として現れることがある症状と対策法について

ピロリ菌は除菌によって体外へ一掃する時代になりましたが、その反面で体内に有用な常在菌=善玉菌も除菌することにならないのか?という疑問視もあがっています。

 

賛否両論ありますが、副作用があることからも除菌のリスクを熟知しておく必要がありそうです。

 

除菌薬の副作用について

下痢気味の男性

除菌を行うクリニックのHPを見てみると次のような副作用が報告されています。

 

軟便や下痢、味覚異常による口内の苦み、発疹が出るというものです。これらのような副作用は長引くことがなく3日以内で治まるのが一般的です。

 

ただ、懸念すべき点はお腹が一時的であっても下る現象です。あきらかに腸内環境が異変を生じ、常在菌のバランスが乱れているのが原因とみられます。角度を変えてみると、善玉菌の働きが低下していることも伺えます。

 

お腹が下る現象だけに留まらず便秘に移行したり、下腹部に膨満感があるなどの腸の異常が長引く場合には注意が必要です。善玉菌を増やすべく対策を講じるようにしましょう。

 

重症化に気をつけたい副作用

副作用が酷くなる傾向の症状があります。それは皮膚疾患です。皮膚の耐菌性が失われることが原因に繋がっているようですが、発熱と同時にアトピーやアレルギーに移行するケースも稀に出ています。

 

よくインフルエンザの特効薬であるリレンザやタミフルが効かないといったニュースを耳にしますが、除菌作用を持つ抗生物質を頻繁に服用している方に多くみられます。皮膚疾患が酷くなるのもこの作用と同じ経緯を辿っているといえます。

 

また拒否反応から、慢性胃炎を治すつもりが逆流動性食道炎を発症してしまったケースもあります。この逆流動性食道炎の副作用は高齢者に多いのが特徴で、抵抗力や体力の衰える年代では除菌作用がかえって胃に負担をかける結果を招くことがわかっています。

 

医療機関では高齢者の除菌は推奨していないことからも、体力が弱っている方や怪我をしても治りにくい方はかかりつけの医師とじっくり相談をして、受けるか受けないかを決めましょう。

 

除菌以外にも有効な免疫力を高めましょう

食事をする夫婦

知り合いの方で、20代前半に仕事の忙しさからピロリ菌感染による十二指腸潰瘍を発症した方がいます。

 

3年余り処方箋と鎮痛剤にお世話になる日々が続いていましたが、それから18年あまりになりますが胃がダウンすることなく元気に日常を送っています。

 

なぜだろうと思ってお聞きしたところ、これまでの食事内容や乱れたライフスタイルを徐々に改善していったおかげだと仰います。

 

早寝早起き、毎日の排便習慣、ストレッチや散歩などの適度な運動、腹八分目の食事など。ごく昔からいわれる健康的な生活を無理なく続けたのだそうです。

 

それまで食べていたスナック菓子や甘いお菓子は極力避けて・・・・。風邪にも負けない超健康体になったそうです。

 

除菌は将来の癌予防効果などにも繋がるものですが、それ以上に、自分自身で免疫力を強化していくことがやはり一番の健康法になります。出来る範囲で悪い環境を打破して、そのうえで様子を見て除菌を選択するのが得策なのかもしれません。

 

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