作り置きで注意したい食中毒にならない為の心得
作り置きは用意しておくと大変便利です。特に産後は慣れない赤ちゃんのお世話でヘトヘトなので、少しの仮眠のつもりが気づいた時には夕食の時間にほどなく到達して焦ったり・・・思わぬアクシデントから食事の準備に影響をおよぼしがちです。
このようなとき作り置きを冷凍保存したものなどにして、使い勝手の範疇を広げておくと更に利便性が高まります。
作り置きの一番の良い点は何といっても、レトルト食品などと違い保存料の心配がないオリジナルの味わいに仕上げられることです。時間に余裕のある時にお助け食材である作り置きを仕込んで、家庭の味を気軽に活用しましょう。
作り置きで注意したい食中毒!
せっかく用意した作り置きも細菌の餌食になっては元も子もなくなってしまいます。昔と違い空調が整った生活空間では季節を問わず食中毒も発生しやすい状況です。
ブドウ球菌、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、O−157など大丈夫と思っていてもちょっとした不注意から繁殖がおこります。
作り置きの定番ともいえるカレーも実は危険が一杯です。鍋一杯に作って、翌日も持ちこして食べるおうちも多いと思いますが、ここ最近カレーが原因の腹痛が目立ってきています。
鍋の中の温度は細菌が繁殖するのに適した温度なので、作ってそのままは宜しくないのです。
細菌繁殖は通常10℃から60℃以内で容易におこります。ですので、作り置き食材は60℃を超える温度で加熱してから食べるのが原則です。
また冷凍保存に際しても5℃以下が好ましくなりますので、温度設定には十分に気を付けましょう。ではここで、作り置きの食中毒を防ぐノウハウを学んでゆきましょう。
食中毒をおこさないための心得
調理前には必ず手を良く洗い、しっかりと濡れた手を乾燥させましょう。
作ったものは室温で放置するのはやめましょう。
手で食材に触れるのは避け、ラップや菜箸などを使いましょう。
食べる前は必ず1分以上加熱しましょう。
火を通すときは十分に加熱をして、加熱ムラを作らないようにしましょう。
細菌の繁殖を抑制するわさび、梅干し、生姜、酢などを上手に利用しましょう。
調理器具や食器、保存タッパーなど使用するものはすべて清潔を心掛けましょう。
作り置きしたものはなるべく早く食べきるようにしましょう。
粗熱をとってから冷蔵庫や冷凍庫に移動しましょう。
生ものの作り置きはやめておきましょう。
お勧めの作り置きメニュー
しっとり鶏ハム
低カロリーで高タンパクな鶏肉料理です。塩と胡椒のみのシンプルな味わいなので食べやすく、アレンジもききます。
作り方
- 鶏むね肉1枚と塩小さじ1杯、砂糖小さじ半分、胡椒少々をポリ袋に入れて味を馴染ませるようにポリ袋の外側から揉みこみます。
- 空気を抜いて口を閉じたらトレーに載せて冷蔵庫に一晩入れます。
- 一晩おいた鶏肉を取り出したら、鶏肉がかぶるくらいの水を鍋に沸騰させて鶏肉を入れてコトコト5分程煮込みます。
- 火が均等に入るように途中フォークなどでひっくり返し、更に3分ほど弱火にかけます。
- 鍋に蓋をして3〜4時間ほど蒸らします。(粗熱がとれたら冷蔵庫にそのまま移動します)
- 出来上がりです。
ラップに包めば冷蔵で2日、冷凍で1週間から2週間は日持ちします。
食べるときにはお好みの厚さにスライスしてそのまま食べたり、醤油に玉ねぎの刻んだものを入れて食べたりお好みで召し上がって下さい。
茹で汁も美味しいスープストックとして大活躍の作り置き食材になります。
春雨や青梗菜を加えたスープは最高に美味です。フリーザーパックで冷凍しておけばいつでも濃厚な本格スープがいただけます。
ホワイトソースをのばすのに使うのもお勧めです。