マイナスカロリーダイエットとは？効果を高める為に知っておきたい事

食べれば食べるほど痩せられるとう、夢のようなフレーズで注目を集めているマイナスカロリーダイエット。

理論としては食べた物が消化されるカロリー分がエネルギーとして使われるので、食べた分だけ痩せられるというものですが、注意点や賛否両論説などもあり、医学的根拠から見るとまだまだ未知のダイエット法といえそうです。

マイナスカロリーダイエットとはどんなもの

マイナスカロリーダイエットは厳密に言うと、食事誘導性体熱産生に伴う消費カロリー論を用いたダイエット方法になります。

これは食べたものが胃腸で消化されて栄養分として、体内吸収及び排出されるまでのルートにおける熱量の消費が痩せることに直結するというものです。

ただし、ポイントがあり、どんなものでも食べていいというわけではないので注意が必要です。

食べても良い物は食物繊維の豊富な野菜や果物、海藻類など。リンゴ、パイナップル、カリフラワー、昆布、ズキーニ等、実に沢山の食物繊維を多く含む食品がありますが、これらは少量でも満腹感を得られることが共通していて、消化までに時間を有することからマイナスカロリー食とも呼ばれているものです。

このことからも、食事前の摂取によってお腹を満たし、実際の食事量を減らすことでダイエット効果が更に高まるとされています。

食物繊維が豊富なマイナスカロリー食

食物繊維には胃の中でゼリー状に膨らむ水溶性と、腸までダイレクトに形態を壊さずに届いて善玉菌のエサとなる不溶性の二つがあります。

二つとも食物繊維であることは変わりありませんがそれぞれに特性が異なり、種類においてもばらつきがあるので、単品に絞らずバランスよく沢山の種類のものを摂取することが大切です。

水溶性食物繊維

・含まれる食品 ワカメや昆布などの海藻類、こんにゃく、果物など

・特徴 空腹感を防ぎ、糖質の吸収や食後血糖値の上昇を抑制する。 肝臓の胆汁酸の分泌を促してコレステロールを体外へ排出させる。

不溶性食物繊維

・含まれる食品 雑穀を含む穀類、野菜、豆類など。

・特徴 食物繊維自体が膨らむことで胃腸を刺激して、蠕動運動を高めることでお通じを良くし、デットクス効果を高める。

バランスよく食べることに目を向けましょう

マイナスカロリーダイエットは不足する食物線維を摂取するという点では理に適った方法です。

しかし、よく考察してみるとその都度の食事に組み込めば良いという見解もみられます。食前に食べることで食事の量がセーブできるのならば食事として何らかわりがないとの意見や、消化機能が乱れるのでは？という説も出ています。

３時のおやつにマイナスカロリー食をとるのが実は効果的なのかもしれません。ただし、果物は果糖が含まれるので、かえって効果を仇にする気配もありますので、量はほどほどが好ましくなります。

厚生労働省の２０１５年度における日本人の食事摂取基準によると、１８歳以上の男子で１日あたり２０ｇ以上、女子で１８ｇ以上の食物繊維の摂取を推奨しています。

この背景には癌や循環器疾患、糖尿病、ＣＯＰＤなどの主要生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底を促す向きがあります。

そして食物繊維の摂取目安量を食事内容に加えたうえで、その他の栄養素もバランス良く摂取することが重要であるとしています。ですので、冒頭に触れた様な食べれば食べるほど痩せられると言われるフレーズは、健康的境地から見ると観点が異なったものであることが伺えます。

食べるときの工夫も加味しましょう

ただ単にマイナスカロリー食を食べるだけではなく、一工夫した食べ方もダイエット効果を更に高めます。

国立循環器病研究センターの「病気の予防と改善のための食事療法」参考になります。

※食事療法について｜治療・療法について｜国立循環器病情報サービス

大まかなものをピックアップしてみると、マイナスカロリー食を頂くうえで出来る工夫がありますので是非取りいれてみましょう。

・食事では低カロリーのメニューを選び、主食、主菜、副食の揃った料理内容を頂きましょう。

・加工食品を摂る場合は野菜を加えるようにして加工食品の量を減らします。

・薄味に馴れ、塩分量は１日１０ｇ以下を目標にしましょう。

・香辛料や素材の持つ香り、酸味などを上手に利用して満腹感を得ましょう。

・食べ過ぎないように気を付けましょう。

・調味料は意外にカロリーが多いので、かけずに付けて頂くようにして量をセーブします。