冷や飯ダイエットによる効果と美味しく食べる為の炊き方の秘訣
ホカホカの炊き立てご飯は血糖値の上昇が顕著なので、ダイエットには大敵です。でも、白いご飯はやはり食事のシーンではどうしても食べたくなるものです。
ダイエット中でも炭水化物の概念を気にせずにご飯を食べたい!そのような切実な思いを叶えてくれたのが「冷や飯ダイエット」です。
世間にお目見えしてかれこれ3年の月日が経ちますが、冷えたご飯の持つダイエット効果は腸内環境を経由して全身に有用な効果を見出してくれます。
冷や飯ダイエットを改めておさらいしましょう
冷や飯ダイエットは、普段の食事でのご飯を温かい物から冷たい物にチェンジしただけの究極のシンプルダイエットです。
炊きたてのご飯は通常は高GI食品になるので、食べると一気に血糖値が上昇してインスリンの脂肪合成を高めてしまいます。しかし、冷やすと炭水化物が一変して難消化性デンプンが発生するので、胃腸で消化されず脂肪蓄積の心配がなくなるのです。
この難消化性デンプンはレジスタントスターチと言われるもので、炭水化物を加熱すると減り、冷やすとまた増えるという面白い性質を持っています。
レジスタントスターチの持つデンプン質はそのままの形状で腸内に届く食物繊維のような成分です。善玉菌の触媒によって発酵すると有機酸に変換して、善玉菌が快適な腸内環境を作り上げる働きを担います。
また、食物繊維とは異なりミネラルを一緒に排出することがないので、身体機能を調整する作用が損なわれる心配がありません。
冷やし飯ダイエットの効果について
冷やし飯ダイエットの一番の利点はご飯でありながら、炭水化物の性質を持たなくなることです。分解されないまま腸へ届くので体内の脂肪や糖の吸収を阻害して肥満を抑制します。
浸透し始めたころはダイエット効果ばかりが先行していましたが近年では沢山の健康効果が認められはじめています。
冷やし飯の効果
・善玉菌の働きを活性化させて腸管免疫機能を賦活させる。
・血中コレステロールを抑制する。
・便量を増やして便通を改善する。
・高血糖や糖化を予防する。
・インスリンの抵抗性を調整して脂肪蓄積を抑制する。
・血流を促して血液をサラサラにする。
・心筋梗塞、動脈硬化、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防する。
・大腸炎、大腸がんを予防する。
・セカンドミール効果で次の食事量をセーブできる。
美味しい冷や飯は上手な炊き方がポイント
冷や飯をより美味しく食べるには、要となる炊き方が左右します。まずはお米の保存方法からお米の美味しさはスタートします。
お米は精米をすると途端に劣化が始まります。鮮度が命なので、精米後はなるべく2週間で食べきるようにしましょう。
米櫃は蓋を開けるたびに空気に触れるので、よく洗浄して乾燥させたペットボトルに小分けするよう入れ替えて冷蔵庫に保存しましょう。気密性が高くなるので美味しさが違います。
美味しい炊き方の手順
1.ザルにお米を入れたら洗いの1回目は、水をたっぷり入れてザルをゆり動かして付着物をとるだけにとどめて、水を流します。
2.本洗いはいつもの要領でかまいませんが、激しく擦るように洗うとお米の表面に傷が入り炊き上りが悪くなりますので、優しく洗います。
お勧めは拝み洗いです。以前食レポで訪れた板長さんに教えて貰ったのですが、お米を両手の平で挟んで浄水のお水の流れる下で小刻みに手を動かして拝むように洗うと、お米の形が壊れず艶々に炊き上がるのだそうです。
本洗いは2回にします。洗いすぎるとダイエット効果を齎すデンプン質が少なくなるので注意しましょう。
3.炊飯はすぐにおこないません。 分量の水を加えたら、2時間じっくりと水分をお米に浸透させます。ふっくら炊きあがりながらも、歯触りの良いお米に仕上がります。
4.炊き上がったら、すぐにしゃもじでご飯に空気を抱かせるようにします。 お釜の壁に沿ってぐるりとしゃもじを這わせて、ご飯とお釜を分離させます。縦に切るようにしてすくい挙げて、天盛りのように中心部に飯を寄せておきます。
ご飯が冷えても固さや、べとつき気にならず、さらっとした形状が保てます。