糖質ゼロ・糖類ゼロの違いとは?健康面を考慮して賢い選択を!

ビール缶の表示にすっかり定着した糖質ゼロと糖類ゼロの文字。キャンディなど幅広い食品のアイテムでも随分と見かけるようになりましたが・・・。糖質と糖類が同じものだと思っていませんか?
実は同じ甘味であっても、糖の構成に違いがあるため消化ルートが異なり、血糖値を上げないもの・上げるもの、体に何らかの影響を及ぼすものなど個性も違うのです。
成分表示を見て、どのような甘味料が使われているかしっかり熟知して、糖質への懸念を持たずに美味しさを堪能しましょう。
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まずは糖質と糖類の違いを知りましょう
糖類はいろいろな指南書をみてみると糖質の一部であると記述されています。そして厳密にいうと糖質は糖全体を見たときに炭水化物から食物繊維をのぞいたものを総称します。
ですので、糖質も糖類も同じであるともいえますが、糖を構成する単位が異なることから肝臓での消化に直結される形であるものと、ないものの違いがあるため、カテゴリーが糖質と糖類に分けられているのです。
おおざっぱに覚えるのならば、糖類は天然系甘味料で、糖質は人工甘味料系の糖成分が主体というイメージです。
糖類(単糖類、二糖類)に分類されるもの
ブドウ糖、果糖、砂糖、乳糖、砂糖、麦芽糖、黒糖
※備考=血糖値を上げる作用がある。
糖質(多糖類、糖アルコール類、高甘味度甘味料)に分類されるもの
オリゴ糖、でんぷん、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、スクラロース、アセスルファムK
※血糖値は上がりにくいけれど、脂肪肝になりやすい。
どちらのゼロが賢い選択!?
糖質ゼロも糖類ゼロも100mlあたり0.5g未満のそれぞれの甘味成分が含まれる可能性がありますので、核心的には完璧に糖分がゼロとは言い切れません。また、それぞれ基準となる定義が異なるので覚えておきましょう。
糖類ゼロに含まれる可能性がある甘味料
0.5g未満の糖類もしくは糖類無し+厚労省が決めた基準値内の添加甘味料
糖質ゼロに含まれる可能性がある甘味料
0.5g未満の糖類もしくは糖類無し+0.5g未満の糖質
メーカーによって糖分の含まれる内容が異なりますので一概にはいえませんが、糖の摂取量から健康面を考えると糖質ゼロの飲食品をチョイスするのが賢いといえそうです。
それは糖類ゼロの添加甘味料の基準値が、ADIと言って1日の許容摂取量の範囲にあたるからです。量としては健康への悪影響はないとしていますが、糖に気遣う食品でありながら、糖の含有量が多い事態が想定されます。
また添加甘味料は人工甘味料でもあり、スクラロースひとつをとってみても砂糖の600倍もの甘さがあることから多用によってかえって、糖質の過剰摂取と依存性を招く心配もありますので、控えめの飲食にとどめておくべきかもしれません。
人工甘味料はやっぱり要注意!?
天然の甘味料であっても過剰摂取は健康面において宜しくない物です。そのうえで人工甘味料をみたとき、それ以上に注意が必要な糖分であることを認識しておきましょう。
まだまだ新しい存在である人工甘味料は、私達の体できちんと消化する能力は完璧に整っていないとの見解を持たれています。これは日本人の体が乳製品を分解しにくい原理と同じで、もともと食さないものは消化する酵素が体内に備わっていないのです。
うつ病の発症リスクやホルモン異常、コカイン以上の依存性があるなど、雑誌ネイチャーでも様々な人工甘味料の懸念が発表されていることからも、糖類ゼロ、糖質ゼロだけで飛びつかず、成分表示で確認するのが良いと思います。
糖類・糖質ちょこっと雑学
キューバとアメリカの国交正常化は人工甘味料も関わっている!?
アメリカでは糖質や糖類のセーブをはかるために、ソーダ水をはじめとして、大半の飲食物が異性化糖といわれる人工甘味料を使用しています。
しかし、この甘味料が普及して以来、様々な病気を誘発することがわかりはじめ、現大統領夫人のミシェル・オバマも警鐘をならしています。
実はこの異性化糖はキューバとの国交が閉ざされた1961年頃から製造され始めたもの。製造の裏には、キューバから砂糖の原料が仕入できない現状から、砂糖の代替え目的で作られるようになった背景があるのです。
おりしも、長い年月を経てアメリカとキューバは国交正常化に向けて動き出しています。砂糖の輸出がアメリカへ解禁されればミシェル・オバマの心配が払しょくされる日がやってきそうです。