チラコイドにダイエット効果アリ!?サプリなど効果的な摂り方を検証
海外のセレブを中心に“チラコイドダイエット”が注目を浴びています。
日本の一部の肥満外来でもチラコイドの関連商品がダイエットに取り入れられており、TV番組や雑誌で特集が組まれるなど、最近では日本でも話題になっています。
ダイエット商品は他にも数多くありますが、「チラコイド」とはどのようなダイエットに向いている成分なのでしょうか。
今回は、チラコイドとはどういった成分なのか、体内での働きや期待できる効果、含まれてる食べ物や飲み物、サプリ等、摂取方法などを詳しくご紹介します。
Contents
チラコイドとは?
チラコイドとは青葉の葉緑体の中に存在する袋状の区画のことで、光合成の光化学反応が起こる場所です。
2014年にスウェーデンのルンド大学シャーロット・アーランソン・アルバートソン教授により「ほうれん草から抽出したチラコイドに食欲を抑える効果がある」ことが発見されました。
スウェーデンやアメリカを中心に食欲抑制を目的としたダイエット補助食品の商品化が進み、海外では特許製法をもつGLM社が「アぺシル」というチラコイド配合のサプリメントが販売されています。
また、GLM社は日本においては、「植物細胞膜の肥満治療への使用」という特許を取得しています。
下記の動画では、シャーロット・アーランソン・アルバートソン教授がチラコイドについて解説されています。
この動画の中での注目は、海外でのアぺシルを3ヵ月間摂取されてた方の臨床結果についての内容です。
結果としては、初日から甘い物への欲求が約85%抑えられて、3か月後には、その抑制率が95%になったとのこと。
さらにその他に2つの長期間にわたる臨床試験において、アぺシルを摂取したグループでは、摂取していないグループと比較して、それぞれ40%、50%優位に体重減少が見られたということです。
ダイエット関連書籍も執筆している日本の肥満外来専門医、佐藤佳子医師のダイエットプログラムでもチラコイドダイエットを採用しています。
下記の動画でチラコイドについて語っていますので参考にしてみてください。
チラコイドを摂取することによる効果は?
ほうれん草から採れるチラコイドには食欲抑制作用があり、食事制限時のストレスの緩和や食べ過ぎの防止に役立ちます。
以下に具体的な体内での働きをご紹介します。
体内でのチラコイドの働き
食前に摂ることで、食事に含まれる脂質をチラコイドが包み込み、胃の中での脂質の消化を阻害します。
胃で消化されなかった脂質は腸で分解されますが、チラコイドの膜に包まれているため、脂質のみの摂取に比べ、消化・吸収に時間がかかります。
消化・吸収に時間をかけることで、レプチンやコレシストキニンといった満腹感に繋がるホルモンの分泌量が増え、通常よりも長く満腹感が続きます。
出典:appethyl.com
食事をすると、食物の消化・吸収により血液中にブドウ糖が流れ込み、血糖値が上昇します。
チラコイドを摂取すると食物の消化・吸収に通常よりも時間がかかるため、血糖値の上昇が穏やかになります。
出典:appethyl.com
ホルモンのコントロール
食欲抑制=満腹感の持続には、体内で分泌されるホルモンが大きく関わっています。チラコイドの摂取によりコントロールできる3つのホルモンを以下にご紹介します。
食事から約30分程度経った頃、脂質が腸を通過する際に分泌されるホルモンです。交感神経活動亢進によるエネルギー消費増大などの命令を脳に伝達させ、食欲と代謝の調節を行います。
消化管ホルモンのひとつで、タンパク質や脂肪などの消化に時間のかかる食品の消化を助ける他、満腹感を脳に伝える働きもあります。食物中のアミノ酸や脂肪酸の刺激で腸管壁から分泌されます。
血糖値を下げるために分泌されるホルモンで、“肥満ホルモン”とも呼ばれています。
血糖値の上昇によりインスリンが分泌されると、血糖値を一定の量に保つため、血中のブドウ糖のごく一部をグリコーゲンに、残りをエネルギーに変換します。
グリコーゲンは肝臓に貯蓄され、エネルギーは脳や筋肉の活動に使われますが、ここで余ったエネルギー源は体外に排出されず、脂肪細胞に吸収されます。
この過程で糖分が脂肪にかえられることで贅肉になり、肥満に繋がります。
チラコイドを摂取する方法は?
チラコイドの摂取は、ほうれん草抽出エキスを含むサプリメントからのみとなります。
チラコイドは、ほうれん草などの葉緑体に含まれる成分ですが、人体は植物に含まれるチラコイドの分解や吸収ができないため、青葉をそのまま食べても食欲抑制効果はありません。
現在日本では、チラコイドの特許製法をもつGLM社の許可を得て、株式会社モアプラスネットから「チラコイド」というドリンクタイプのサプリメントが発売されています。
スティックタイプになっていて、持ち運びも便利です。
基本的な飲み方は、水に溶かして飲むという方法です。
ほうれん草のような青臭い味はなく、ミックスフルーツを薄めたような味で、サッパリとした味わいです。
また牛乳に溶かして飲むと、まろやかな味わいになり、美味しさがアップします。
あと粉末を舐めてみたところ、苦みなどもなかったので、ヨーグルトに振りかけて食べても美味しいですよ。
効果的な摂取のタイミング
チラコイドによる食欲抑制効果は約6時間程度と言われています。体質や食事のタイミングに合わせて、摂取時間を調節しましょう。
昼食までの空腹感が気になる場合 | → 朝食前、または朝食時に摂る |
午後の間食を抑えたい場合 | → 昼食前、または昼食時に摂る |
夕飯を食べ過ぎてしまう場合 | → 間食の代わりに摂る |
夕食後から寝るまでの間に夜食をとってしまう場合 | → 夕食前、または夕食時に摂る |
※食前にチラコイドを摂取することで、食事中の中性脂肪の消化・吸収を抑える働きと、胆汁酸の排泄を促進する働きがあるという研究結果があります。
また、食事の前に摂ることで、その後の食事での食べ過ぎを予防できます。ちなみに、食事の30分前に水を飲むことで、減量につながったという研究結果もあります。
なので、ダイエット目的で摂るのであれば、食前に摂る、または飲むのがおすすめです。
チラコイドダイエットで成功する為のポイントは?
チラコイドダイエットのメリットは、他の置き換えなどのダイエット法と違って、3食を食べられ、食前に飲むだけなので、とってもお手軽です。
ただ、海外のチラコイドサプリに関する臨床試験では、3ヶ月継続して飲み続けた結果、体重減少の効果が見られたと発表されている通り、継続して飲み続けることが大切です。
飲み忘れがないように、食卓の上に置いておくなどして、習慣化できるように工夫をしてみてください。
まとめ
チラコイドには食欲抑制効果や血糖値上昇抑制効果があり、ダイエットの補助的な成分として注目されています。
食事制限を伴うダイエットに取り入れることで、暴食防止やストレスの緩和などの効果が期待ができますが、チラコイドの摂取が直接体重減少に繋がるわけではありません。
また、ダイエットに役立つとされているチラコイドは、ほうれん草から抽出されているため、“ほうれん草ダイエット”とも呼ばれていますが、ほうれん草そのものの摂取では効果が得られません。
ほうれん草のジュース・スムージーや、食事にほうれん草を取り入れることで、チラコイドの摂取と同等のダイエット効果があるという誤情報も出回っているため、注意が必要です。