緑色のうんちの健康への心配は?生成される原因について
便の状態、毎日観察していますか?健康状態を損ねるとダイレクトに便に反映されるものですが、色の変異は特に気になるものです。赤っぽい便、白っぽい便、黒い便など普段と違う便の色は、体からのシグナルとして受け止めましょう。
よく驚いてしまうのが緑色の便。緑のうんちは赤ちゃんに多い酸化便といわれるもので、腸内の便が空気と触れ合うことで緑色になります。この酸化による緑の変色は、肝臓で生成された胆汁色素ビリルビンが便に含まれる性質上からなるもので、健康へのダメージシグナルの心配はさほどないといわれています。
しかし、通常の健康体といわれる便は黄色に近い茶褐色で、ビリルビンが空気に含まれない環境であれば緑のうんちはできあがりません。
逆に考えると、大人では酸化が生じる腸内環境は好ましいものではないといえます。腸内の酸化は、長期に及ぶと総合的な生活習慣病を招く要因にも繋がり免疫も下がる傾向にあります。
もし、緑のうんちを目にしたら、腸内環境が悪化している証拠かもしれません。体に影響を与えているライフスタイルを見つめ直して、改善するきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
大人の緑のうんちを考える
大人の便が緑のうんちに生成されるのには、いくつかの原因が考えられます。あてはまる原因を知って、悪因子を回避しましょう。
摂取物からなる便の変色
極端に緑黄色野菜を多く摂ったり、葉緑素を主体としたサプリメントや胃腸薬などを多飲用すると、緑のうんちが発生する頻度が高くなります。よく、スムージー中心の食生活の方に多くみられる傾向ですが、便が緑になる状態は度を超した摂取量であるともいえます。良い物一点主義に走らないよう、バランスよく体に良いものを摂り入れましょう。
肝機能の低下によるもの
泥状の緑のうんちが出た場合、少し注意が必要です。そして、鏡の前に立ってみてお肌の色をチェックしてみましょう。
いつもより冴えない黄色っぽい肌質が気になりませんか?もしかすると、肝機能の低下による黄疸が現われているかもしれません。
飲酒がすぎたり様々な要因も関わって胆汁の血中濃度が下がることによって、ビリルビンの酸化影響が生じやすくなっています。早めに内科を受診して、肝機能の検査を受けましょう。
炎症による影響
腸内になんらかの炎症が起こると大腸が胆汁色素を吸収しにくくなり、ビリルビンがダイレクトに酸化する環境を作り上げます。また善玉菌の力が弱って、悪玉菌が優勢になっていることも想定されます。
便秘、細菌感染など腸内の健康状態が良好でないと炎症が生じやすくなりますので、普段から食事や生活面において気を配ることが大切といえます。
食べ過ぎ、飲みすぎ
腸内に負担がかかる暴飲暴食は腸そのものの働きを低下させます。沢山の栄養分は十分に消化吸収できないので、更にビリルビンの大腸再吸収を阻害してしまいます。下痢状の緑便が見られたら、暴飲暴食傾向にあると捉えましょう。
食中毒を疑う
緑の便はビリルビンの酸化と吸収阻害が主立った原因ですが、食中毒も同じように吸収阻害を起こします。強い腹痛を伴う緑色の激しい水様便は食中毒の可能性がありますので、思い当たる食事摂取があるケースでは早急に医療機関を受診しましょう。