恥骨の痛みが起こる理由と対処法を紹介
産後に太腿の内側の付け根あたりが傷むことがあります。これは実は恥骨の痛みなのです。
ネーミングから察するように大事なデリケートゾーンに位置する骨なのですが、産後の妊婦さんに限定して傷む特性上、なかなか人に打ち明けても理解されない面を持っています。
あまり聞かないことですので、自分だけ?と思い過ごす方もみえますが、産後トラブルの上位に食い込むお悩みなのです。
骨盤が広がって恥骨が痛くなる
出産時に骨盤が開くのはよく知られていることです。そもそも、赤ちゃんを生み出すだすために出産が近くなると、リラキシンホルモンという骨盤を開くための分泌物が体内で生成されます。
このリラキシンホルモンは骨盤を開きながらも、その周辺にある筋肉や靭帯も緩めて更に出産をスムーズにする環境を整えます。しかし、出産してからは元に戻さずリラキシンホルモンは去ってしまいます。
片付けをしない子供と一緒のようですが、骨盤が開き、靭帯と筋肉が緩んだままになるので残された恥骨が迷惑をこうむってしまう構図が出来上がるのです。
恥骨は靭帯と筋肉に接合しています。ですので、歩くなどの運動行為をすると当然のことながら3つが連動するわけですが、緩みが生じているので恥骨に負担がかかってしまい、結果恥骨痛を誘発しているのです。
リラキシンホルモンの影響はいつまでも続きませんが、回復までに時間を要します。そして回復する間にどうしても日常の動作から歪みが生じてなかなか恥骨痛が治まらないケースも出ています。
恥骨痛を改善するには
恥骨痛は広がった骨盤を元に戻すことで、回復作用が早くなることがわかっています。大元である骨盤の位置を正せば恥骨と連動した靭帯と筋肉が正常に働くようになるのです。
骨盤矯正の施術を受けてきちんと位置を正常に戻すことや、骨盤ベルトやコルセットなどでしっかり固定して骨盤周りを正しい動きができるように導くことが改善策に繋がるといわれます。
産後ケアに詳しい整体や整形外科を探して、根本から恥骨痛のケアをするのが望ましいと言えます。最近では育児に忙しく外出がおもうようにできないママ向けに、出張骨盤矯正を行っている整体なども登場していますので、一度問い合わせてみるのも良いかもしれません。
また、骨盤ベルトは整形外科などでは作業療法士さんが正しい取り付け方を教えてくれます。誤った装着をするとせっかくのベルトの効果も台無しになり、圧迫感から体調不良に移行する場合もありますので、きちんとした装着方法を熟知しておくようにしましょう。
知っておきたい恥骨痛を和らげる方法
- 股関節を大きく動かす動作はやめましょう。
- 歩くときは歩幅を大きくとらず小さい歩幅で歩きましょう。
- 床への直座りは避け、安定した椅子に腰かけるようにしましょう。
- デスクワークやパソコン作業など同じ姿勢をとることはやめて、途中でストレッチなどをしましょう。
- 低い位置のものを取るときは前屈みになるのではなく、膝を落として取るようにしましょう。
- 就寝するときは仰向けになって両足を閉じ、足を軽く曲げましょう。
- 振動をあたえないようにするため、ジャンプや走ることはやめましょう。
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