酵素の基礎知識まとめ

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酵素って何?

体内の様子

酵素って何かといいますと、たんぱく質からできていて、体で起こるすべての化学反応や生物反応に関わっています。

 

例えば、食べた物を分解してエネルギーに変えたり、そのエネルギーを元に新たな細胞を作り出す、修復する、呼吸をしたり、体を動かしたり、老廃物を排出したり、生命活動を行う上で欠かすことができないものです。

 

工場で例えると、材料が【食べ物・エネルギー】とすれば、製品を作る機械が【酵素】といった感じで、材料だけでは何も製品を作り出すことができないのと同じですね。

 

ただこの酵素と言うのは、酵素栄養学の観点では、生まれた時から死ぬまでに生成される量が個人差はあるものの決まっていて、年齢とともに減少していきます。特に中年から高齢者になるとその量はかなり少なくなります

 

生成される酵素の量

 

確かにメタボーも若い時は焼き肉やこってりした物を食べてもなんともなかったのに、30代後半あたりから食べ過ぎると、胃がもたれたり、胸やけを起こすことが増えました。

 

これは食べた物を消化・吸収するのに必要な酵素が減少したことが関係しているのかもしれません。

 

あとアルコールも同じように、若い時よりも量は減っているのに酔うのが早くなったり、二日酔いをする回数が増えたりのも、アルコールを分解するのに必要な酵素が減っているからなのかもしれませんね。

 

酔い潰れる

 

そう考えると、年齢とともに減少していく酵素の量と同じように、中高年の方は、食べ過ぎたり、飲みすぎたり、日常生活で無理をしないことが、健康な体を維持する秘訣なのかもしれませんね。


酵素の種類や働きについて

次に酵素には、体内で生成される消化酵素と代謝酵素、さらに体外の酵素として、食物に含まれる食物酵素が存在します。

 

消化酵素の働きについて

まず消化酵素と言うのは、食べ物を消化・吸収するのに必要な酵素で、1種類の酵素がすべての工程を行っているわけではなく、色々な種類の酵素に役割分担されています。

 

体内の様子

 

代表的な酵素としましては下記のようなものがあります。

 

アミラーゼ

唾液に含まれている酵素で、ご飯などに含まれているデンプンを分解するのに必要です。

 

プロテアーゼ

小腸で分泌される酵素で、肉や魚などのたんぱく質を分解するのに必要です。
胃腸の負担が軽くなり、消化不良や胃もたれを防いでくれます。

 

リパーゼ

すい臓で分泌される酵素で、脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解するのに必要です。

 

他にもたくさんの消化酵素が各臓器から分泌されていて、最終的には体内のエネルギーとなっていきます。

 

代謝酵素の働きについて

代謝酵素は生命を維持するのに必要な酵素で、消化酵素によって作り出されたエネルギーを使って、生命活動維持の為に体内のあらゆる場所で働いています。

 

一例ですが、代謝酵素は下記のような働きのサポートをしています。

 

血圧の調整

血液の循環

活性酸素の除去

DNA情報の伝達

心臓を動かす

体(筋肉)を動かす

傷ついた細胞の修復

老廃物の排出

皮膚の新陳代謝

 

ちなみに酵素の種類は約40000種類が確認されていて、その内4000種類はどういった働きをするのかが確認されているようですが、残り約36000種類の働きについては未だ解明されていません。

 

食物酵素の働きについて

サラダを食べる男性

食物酵素は、食べ物に含まれている酵素で、体内での消化を助ける働きがあると言われています。

 

どういった食べ物に含まれているのかと言いますと、新鮮な野菜や果物、生の肉や魚、あと納豆やお味噌などの発酵食品にも含まれています。

 

ただし酵素は熱に弱い性質なので、茹でたり、焼いたりして、48度以上で約2時間、50度で約2分、53度以上なら約20秒で活性化をなくして、酵素としての働きを失ってしまうと言われています。

 

とはいえ、酵素はまだ解明されていない部分も多く、一部の種類の酵素は、70度以上で加熱しても問題ないとも言われています。

 

酵素が活性化する環境とは?

ちなみに酵素がもっと活性化する環境は、温度は約37〜47度、PH6〜8と言われています。

 

もしかすると体温が低い方(冷え症の方)はあまり酵素が活性化していない可能性がありますので、ウォーキングなどで体を動かしたり、半身浴など身体が温まるような対策を行うことも大切かもしれませんね。

 

ウォーキングをする女性たち

消化酵素と代謝酵素のバランスについて

体内

生まれた時から死ぬまでに生成される酵素量は決まっているということをお話しました。

 

この説が正しいとなると、主に毎日の睡眠時に酵素が生成されると言われていますので、個人差はあるものの、1日に使える酵素量もある程度決まっているということになります。

 

まず食べた物の消化・分解に必要な消化酵素が優先的に使われていきますので、ここでたくさんの消化酵素を使ってしまうと、生命を維持するのに必要な代謝酵素の使える量が減って、酵素不足に陥ってしまうというわけです。

 

仮に1日に生成された体内酵素が100あった場合、消化酵素として70を使ってしまうと、代謝酵素は30しか使えなくなります。

 

消化酵素と代謝酵素の関係

 

代謝酵素がしっかりと使えず、新陳代謝が悪くなれば、お肌や健康に悪影響を及ぼし、病気にかかりやすくなります。

 

要するに健康な体を維持するには、消化酵素の消費を減らす(酵素が含まれる食べ物を積極的に摂るなど)ことを心掛けて酵素不足を解消し、代謝酵素として使える量を増やすことが重要ということになります。

 

消化酵素と代謝酵素の関係パート2

 

酵素についてまだ解明されていない部分も多いので、正直どこまで正しいのかわかりませんが、年齢と共に、胃腸に負担の掛かかる食べ物を減らしたり、食生活を改めることが大切なのは間違いなさそうです。

 

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