サルコペニア肥満って何?引き起こす原因まとめ

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サルコペニア肥満の特徴と誘発する4つの原因について

ぽっこりお腹

メタボリックシンドロームと並ぶ生活習慣病への懸念が持たれるサルコペニア肥満は、高齢に伴う筋肉減少が発症の大きな原因と言われています。

 

しかし、閉経やダイエットによる影響など、若い世代での筋肉の太さと数の減少が、生涯を通しての身体能力を低下させるサルコペニア肥満を招いている背景も深刻化しています。

 

未だはっきりとした原因に繋がるメカニズムはわかっていませんが、筋肉の減少を食い止めるためにも正しい知識を持って筋肉量を維持するように心がけましょう。

 

メタボリックシンドロームよりも重篤!?サルコペニア肥満とは?

サルコペニアとは直訳すると筋肉減少=筋減弱症を意味します。そして少ない筋肉の周りを、取り囲むように脂肪がまとわりついた状態をサルコペニア肥満と呼びます。

 

きっかけとしては体を動かすことが少なくなり、連動して本来使われるはずの筋肉も出番がなく肥満へと移行していくというものです。

 

内臓脂肪蓄積型のメタボリックシンドロームとは異なり、代謝機能を促進してエネルギー消費をする筋肉そのものの働きが阻害されるので、運動機能が顕著に低下します。重篤なケースでは歩くことさえままならない寝たきりの状態や、糖尿病を招いてしまいます。

 

また筋肉と脂肪がすり替わるような肥満型になるので、身体的特徴として一概に体型が大きくなる肥満だけにとどまらないので、痩せている方であっても実際に筋量が減少傾向にあると注意が必要です。

 

誘発する原因まとめ

今現在、サルコペニアを誘発する原因には、ダイエットによるもの、加齢によるもの、閉経によるもの、メタボリックシンドロームにサルコペニアが連動したものなどが考えられています。

 

加齢に伴う筋力の減少

中年夫婦

私たちの体は20歳を超える頃から、体内酵素をはじめとするあらゆる有用成分が減少しつつあります。

 

筋肉においても同じようなメカニズムを持ち、一年で1%の割合で減少が進んでいると考えられます。この計算によると40代を突入するころには4人に1人がサルコペニアの予備軍となり、70代では3割以上がサルコペニアに該当する結果が伺えます。

 

筋力が低下すると当然のように足腰も弱くなり日中の身体活動も制限され、やがて筋肉に脂肪がつきサルコペニア肥満に至ってしまうのです。

 

特に日頃から運動習慣を持たない方の場合ですと筋力低下率がさらに著しく、40歳から50歳という中高年層でサルコペニアを発症させてしまう例もありますので、普段から筋トレとバランスの良い食事に配慮するする必要があります。

 

閉経後の体質変化

中年女性

最近症例の多くなっている50歳代の女性でのサルコペニア肥満。もともと女性は内臓脂肪のつきにくい体質ですが、閉経を迎えるとホルモンバランが変化をして脂肪を蓄積するレセプターが下半身から内臓周りへと変わります

 

これは、出産への準備であった生理が休止し、卵巣機能を守るべき役割の脂肪蓄積サポートが不要になったためです。

 

中高年世代の女性の体形の変化は、子育てがひと段落した頃合いも重なって体を動かさない日常を生じやすく、このことが引き金となって筋力が低下してサルコペニア肥満へといざなってしまうのです。

 

ホルモンバランスの急変から体調も崩しがちですので、閉経後はとくに健康増進をかねた体力づくりに積極的に取り組みましょう。

 

誤ったダイエット

ダイエットをしている女性

ダイエットは過剰になったり、食事制限がきつすぎたり、栄養が偏ったものになりすぎると脂肪だけではなく筋肉も消費してしまいます。

 

特に若い世代での過酷なダイエットは、加齢と共に進行する筋肉減少量に拍車をかけて若年層でのサルコペニア発症に、そしてサルコペニア肥満へと派生する危険性が潜んでいます。

 

サルコペニア肥満の予防対策の一環としても、食事の摂り方に重視する傾向が強くなっています。このことからもダイエットでは一般的な1日あたりの総摂取カロリー1800kcalをただ単に減らすことは控えるのが妥当です。

 

基準カロリーを超さないように、低GI食品などを用いて上手に栄養バランスをコントロールして、筋肉を減らさない食事内容を考えていきましょう。

 

メタボリックシンドロームとロコモティブシンドローム

中高年層でのメタボリックシンドロームや高齢者でのロコモティブシンドロームは両者とも、普段の生活に運動習慣が欠如した状態が否めません。この為、筋肉が減少して基礎代謝量も低下することから体内脂肪の蓄積も派生するので、サルコペニア肥満の発症リスクを最も高める年代であると警鐘されています。

 

特にインスリン抵抗性が顕著で、糖尿病の有病率も女性では19倍も高くなる統計も出ています。また老齢では骨の脆くなる骨粗しょう症も関連して、容易に骨折しやすい状態に導きます。

 

体を常日頃から動かすようにして、高タンパク・低カロリーな食事を重視しましょう。

 

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