症状の特徴や注意した方がよい症状について
胆石は症状の出る胆嚢結石症と症状が出ない総胆嚢結石症があります。症状が出る胆石は経験した方のお話を聞くと、口では言い表せないほど、のたうちまわるような痛みに襲われて生命の危機を感じるといいます。
これは胆石発作、疝痛発作と呼ばれる特有の腹痛症状によるものです。大半がみぞおちから右の上腹部に激痛が走り、呼吸もままならないほどの苦しみを味わうといわれます。
痛みは人によっては背中や右肩にまで及ぶこともあり、短い方で30分。長い方で3時間を超える時間、痛みが続きます。
不思議なことにこの痛みはスッと治まるのも特徴で、放っておくと何らかのきっかけでまた痛みが同じようにやってきます。
また、暴飲暴食をしたり、胃にもたれる脂肪分の多い食事をとると発作が誘発されやすくなります。普段から生活習慣に気を付けて、症状が現われたら早急に医療機関を受診しましょう。
症状から見抜く胆石罹患
症状が発作の段階でないと判りづらい胆石ですが、発作の内容を詳しく知っておくと照らし合わせができるので、受診がスムーズになります。
症状の特徴
腹部から背中にかけてドーンと響く様な鈍痛を感じる。
呼吸をするのも苦になるほどの、差し込むような痛みが脇腹から肋骨にかけて走る。
痛みに一定性があり、酷いときには数時間にわたって痛みが持続する。
ピッタと嘘のように持続していた痛みがひく。
胃に負担がかかりやすい脂もの、カロリーの高い食事をとった1-2時間後に痛みが走る。
原因がわからない吐き気や嘔吐がある。
みぞおちから右脇腹、肋骨にかけて周期的に刺激の強い痛みが出る。
痛みが出るときに大量の汗をかく。
背中がしくしく痛む。
便の色が白っぽい状態である。
生クリームたっぷりのケーキなどを食べたあとに、はっきりしない体の調子の悪さを感じる。
ガスが溜まりやすく、お腹が張っている。
風邪をひいたわけではないのに寒気がする。
目や皮膚が黄色っぽい(黄疸症状)。
高熱が出る。
緊急を要する胆石症状に注意しましょう!
胆石は胆嚢で生成されますが、痛みなどの症状が現われる発作は胆嚢が機能として収縮する働きにおいて胆石が移動する際に発症します。
大きな面積の胆嚢から細い道である胆管を通ることで、胆石のゴツゴツとした硬い形状が内膜に刺激を与えるためです。お通じにおいても、便秘が重篤であるときに痛みが伴うのと同じ原理です。
胆石発作は移動の際に起こる緊張性痙攣によって激しい症状を伴うメカニズムを持ちますが、上記の症状のうち3つの症状が重なって現れるときには緊急性が高く、命にかかわる事態を招き危険です。その症状とは、上腹部の痛み・黄疸・高熱です。
急性胆管炎といわれる病気で、胆石が移動する時点で胆管に詰まり胆管閉塞を起こします。そして胆汁の流動がストップし、排出される細菌も堰き止められ感染症を胆管内で発症してしまうのです。
急性胆管炎は時間をおくと全身に感染症の威力が蔓延し、敗血症や血圧の急上昇を誘発しショック状態に陥らせます。意識障害が後々に残るケースもありますので、重篤な症状に至るまえにいつもと違う症状や上記症状が該当する場合は早めの受診をして血液検査を受けましょう。
肝機能の低下が認められるビルビリンの上昇数値結果から胆石の疑いが発見できることもあります。