更年期太りは仕方ないと諦めないで!原因から2つの解消法を提案
閉経後の女性ホルモンの減少が影響して起こる更年期太りは、男性の太り方に類似した内臓脂肪溜めこみ型の肥満です。
ウエストラインが大幅にアップしてくびれのない体型に移行するのが特徴ですが、同時に糖尿病や高血圧症、心筋梗塞といった虚血性心疾患の有病リスクを高める心配があります。
女性の約7割の方がこれまでどおりの生活であるのにも関わらず、35歳過ぎを境に体型の変化を感じています。
今や生活習慣病にも位置づけられる更年期太りを解消するためにも、早急に改善策を講じるようにしましょう。
ホメオスタシスの保護機能低下が原因!?
体型の崩れは年を取るから仕方がないと思っていませんか?これまで閉経による女性ホルモンの減少が更年期の主原因とされてきましたが、特に肥満に関しては女性ホルモンの減少に伴うホメオスタシスの保護機能が低下する働きにも影響を受けていることがわかるようになりました。
ホメオスタシスとは私たちを取り巻く環境に対応すべく、自律神経・免疫・内分泌のバランスをコントロールし、体を健康な状態に保つ恒常性維持装置のようなものです。この保護機能が崩れることで、更年期太りにダイレクトに波及する基礎代謝の低下を招きます。
基礎代謝の低下と聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、更年期世代では凡そ12%の低下がみられ、実際のカロリーに換算すると最大で500kcalに値するエネルギー消費が滞ってしまう累計が出ています。
つまり以前は消費されていたエネルギーが消費されないままになって、脂肪に変換されてしまっていることになります。ラーメン1杯分に相当するカロリーが日々蓄積されるとイメージすると・・・。ダイエット云々以前に考えるところです。
解消法のポイントは基礎代謝のアップ!
基礎代謝の低下は老廃物のため込や血行不良、ストレスの蓄積といった肥満要素を更に増大させます。心の持ち方も影響を受けやすいので、そのままにしておくとホメオスタシスもどんどん機能性を悪くします。
また腹部への脂肪蓄積が顕著になり、やがて姿勢や動作性など生活に支障をきたすまでの筋力や骨密度の衰えを招くので注意が必要です。
基礎代謝をアップさせるには、適度な運動や規則正しい生活を心掛ける、バランスの良い食事を摂るなど、QOL全般を改善していくことが理想的です。
食事の摂り方に気を使う
脂質異常にも繋がる更年期太りは、普段の食事での栄養配分に着目することで解消に繋がります。
コレステロールの適正化には、たんぱく質2:脂質2:炭水化物6の配分が効果的と言われています。なかでも脂質に重点を置くようにして、飽和脂肪酸3:不飽和脂肪酸4:多価不飽和脂肪酸3のバランスを目標にしてみましょう。そのうえで、1日あたりレアチーズケーキ1個分の240kcalダウンを望めるようにするのが理想です。
内臓脂肪型肥満タイプの栄養学では、毎日240kcalのマイナスを実践することで、ひと月で約1㎝のウエストサイズの減少が可能であると言及しています。カロリーダウンを図るためにも、次のような食事の摂り方を意識してみましょう。
・肉類、塩分、アルコール、加工食品、インスタント食品、菓子類の摂取は控える。
・野菜類、芋類、きのこ類、海藻類、魚、大豆類の摂取を常に心がけて、抗酸化力に長けた色目のカラフルな野菜を特に積極的に食べるようにする。
・乳製品は低脂肪の物にする。
・カルシウム、食物繊維のバランスを考慮する。
適度な運動はつま先がキーワード
マラソンの走法につま先を用いた着地スタイル=フォアフット着地というものがあります。
つま先部分、厳密に言うと親指の付け根部分から小指の付け根部分の辺りに着地時の体重をかける方法で、筋力の伸張や腱の弾性が格段に高められると期待されています。足指の付け根にかかる刺激が人間本来が持つ足の機能を十分に引出すメカニズムを持ち、更年期太りにおいて有効な代謝機能を高める働きも促します。
そこで注目したいのが、無理なく行える運動にフォアフット着地を取りいれたスタイル。
例えば、その場で行える足踏み運動の場合、背筋をぴんと伸ばして腕を大きく振り、太腿を床と水平になるぐらいまであげて足踏みする動作を繰り返します。ここにフォアフット着地を意識して取りいれるのです。これだけで、下半身がぐっと鍛えられます。
最近では4分間運動といって、20秒運動したら10秒休むを繰り返す運動方法もダイエットに効果があると人気が高まっています。4分間運動ではこの作業を8回繰り返すのみで瞬発力と持久力を養います。
同じように足踏み運動にも取りいれて、20秒足踏みして10秒休むを実践してみても良さそうです。