酒粕に含まれる栄養成分&期待できる効果・効能まとめ
酒粕はお酒が出来る最終工程でもろみを圧搾した際に残る絞りかすです。辞書などを引くと、お酒の良いところを取り終えたものなどと記されていますが、酒造が盛んな江戸の時代から滋養に富んだ効能は健康維持に欠かせない存在として知られています。
私達の年代になると甘酒など限定した食品のイメージが強いものですが、各分野の研究機関によって新たな酒粕のパワーがわかるようになってきました。
酒粕は冬だけの食材ではありません。日々の食事内容にプラスして、新たな健康効果をチャージしましょう。
仕事で疲れた体に酒粕の天然マルチサプリメントがお薦め!
酒粕は発酵食品。酵素の力が原料の栄養価に更なる付加価値を高めて体内吸収率を向上させているので、身体機能を回復させたり整える力がみなぎっています。よく甘酒が飲む点滴と言われるのはこのためで、マルチビタミンに匹敵する栄養成分を酒粕が持つからです。
そしてお肉や納豆のようなタンパク質含有量を誇り、発酵微生物である酵母菌や麹菌の産生するビタミンが成分構成を更に豊なものにしています。
とくにビタミンB群のパワーは素晴らしく、100gあたりB1はリンゴ3個分、B2は牛乳約170ml相当の成分量を含みます。
ビタミンB群は片頭痛などの不定愁訴や仕事で酷使した目の疲れ、ストレスなどで乱れた精神状態を改善する働きがあるので、仕事で日々追われる方は酒粕を天然のサプリメントとして、取りいれると良いかもしれません。
使う分量に小分けしてラップで包んでジップに入れて空気に触れないように気を付ければ、冷蔵庫で長期間の保存が効きますので、色々なメニューに使うことができます。
お味噌汁、スープ、ドレッシングなどなど、量を少なめにすればレパートリーも広がります。オーブンで軽くトーストして、甜菜糖やメープルシロップで甘味を添えれば、毎日のおやつにもうってつけです。
酒粕に含まれる栄養成分ビタミンB群、タンパク質、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、食物繊維、アミノ酸、プロテアーゼなどの食物系酵素
未知数の効能が一杯!酒粕パワーをもっと知りましょう
酒粕はアルブチンが豊富なので、保湿効果や美肌効果、加齢による肌質の改善などスキンコンディションを整える作用があまりにも有名です。
この他にも整腸作用や料理の旨味を引き出す力なども知られていますが、まだまだ未知数の効能が期待され、増加する生活習慣病罹患者の改善に役立つ成分も多く発見されています。
酒粕の効能- しみなどの色素沈着を起こすドーパクロムの生成を抑制する。
- 抗酸化作用によってNK細胞を強化し癌細胞の増殖を抑える。
- 善玉菌を増やし腸内環境を整えることで、便通改善と免疫力を強化する。
- 糖化を防いで、アンチエイジング効果をもたらす。
- 血栓など血液の凝集を予防し、血流をスムーズに促す。
- 骨組織を破壊するカテプシン-Lを阻害して骨粗鬆症を予防する。
- 食後血糖値の上昇を緩やかにしてインスリン分泌を正常化にし、糖尿病、高血圧、動脈硬化などの症状を緩和・予防する。
古くから親しまれてきた酒粕には上記のような様々な効能があるので、是非毎日取りいれたいところです。
最近では、ダイエットにも有用なレジスタントプロテインという物質があることも発見され、落としにくい過剰脂肪を吸着して体外へ排出する作用が認められています。
酒粕の活用をきっかけに、食事内容、運動、生活習慣の改善にトータルで目を向けていきましょう。